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WebDAV システムを構築しよう 第 1 回 Content Repository 概論

MintJams Content Repository は、WebDAV 仕様に準拠したファイル共有システムです。既存のファイルサーバと置き換えることが可能で、SSL 暗号化通信を使うことにより、インターネット上でのファイル共有も可能となります。2006 年末にはファイルのバージョン管理ができる新バージョンもリリースされる予定です。本記事では、Content Repository を導入した場合の運用・管理方法と Content Repository のしくみを解説します。

WebDAV とは

MintJams Content Repository は WebDAV を実装したファイル共有システムです。はじめに WebDAV とはいったい何なのかを解説しましょう。

WebDAV(Web-based Distributed Authoring and Versioning)は、WWW でファイルの転送に使われる HTTP を拡張し、クライアント(Web ブラウザ)から Web サーバ上のファイルやフォルダを管理できるようにしたプロトコルの仕様です。HTTP 1.1 を拡張した仕様で、IETF によって RFC 2518 として定義されています。みなさんが普段 Web サイトにアクセスするために使っている HTTP プロトコルでは、Web サーバ上のコンテンツを読み出す(ダウンロードする)ことしかできませんが、WebDAV プロトコルを使うと、クライアントで作成したコンテンツ(ファイルやフォルダ)を Web サーバに対して書き込む(アップロードする)ことができます。

コンテンツの読み書き これまでのプロトコル WebDAVのプロトコル
読み出し HTTP HTTP
書き込み FTP HTTP
表1 読み書きとプロトコル

表 1 に示す「これまでのプロトコル」の「書き込み」では FTP を使用しています。HTTP では、Web サーバに対してコンテンツを書き込むことができないためです。

WebDAV のメリット

では、WebDAV にはどのようなメリットがあるのでしょうか?まずはそれを明らかにしておきましょう。

(1)プロトコルがシンプルで、セキュリティの向上が比較的容易
プロトコルはクライアントからの要求に対して Web サーバが応答を返すシンプルなものです。また、通信はすべて HTTP 上で行われるため、ファイアウォール等の既存のネットワーク基盤との親和性が高く、運用も容易です。


図1 これまでの通信

図 1 に示す「書き込み」では FTP を使っているため、80番ポートの他に FTP が使用するポートも接続を許可する必要がありました。


図2 WebDAV の通信

図 2 の通信では、「読み出し」「書き込み」ともに HTTP を使用するため、接続を許可するのは 80番ポートのみです。これまでの通信と比較すると、サーバに対する接続許可を与えるポート番号が少なくて済みます。

(2)特定の OS に依存しない
WebDAV はあくまで HTTP の拡張ですので、その中に特定の OS に依存するようなしくみはありません。Content Repository も OS を問わず、すべての Java 2 プラットフォーム上での運用が可能です。

他のファイル共有プロトコルとの違い

他にネットワークを経由してファイル共有するためのプロトコルとしては、SMB や CIFS が思い浮かびます。これらのプロトコルと WebDAV ではどのような違いがあるのでしょうか。

SMB / CIFS は Windows 標準のプロトコルで、ファイルサーバや共有設定された他のコンピュータのフォルダにあるファイルにアクセスしたり、プリンタを共有するなど、ネットワーク OS の機能を実現するためのプロトコルという位置付けです。

それに対して WebDAV は、インターネットで Web サイトアクセスに使われる標準プロトコルである HTTP を拡張して、Web サーバ上のファイルやフォルダを管理できるようにしたプロトコルです。

WebDAV は HTTP を拡張したプロトコルなので、インターネット上でも利用できます。これは、一般的に LAN 内で利用される SMB / CIFS と異なる点です。WebDAV は、HTTP と同じポート番号( 80 番)を使うので、ファイアウォールも容易に越えられるという特徴もあります。また、HTTP over SSL(SSL 暗号化通信)を利用して通信を暗号化すれば、送受信されるファイルの機密性を容易に確保することができます。

まとめ

今回は、Content Repository を使ってファイル共有した場合にはどのようなメリットがあるかに注目して解説をしました。企業間や取引先との情報共有の必要性は、企業のグローバル化に伴い高まる一方です。特にファイル共有に関しては、企業間でのファイルの受け渡し方法、拠点間でのファイル共有方法において現在多くの課題を抱えています。WebDAV ファイル共有システムを導入して、より安全でオープンなファイル共有システムを構築することが重要であると考えます。

次回は、MintJams Content Repository の導入方法を解説します。
2006-08-22
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